八幡界隈は、盛岡八幡宮が造営された延宝8年(1680年)に斎行された神輿渡御、流鏑馬に歴史を紐解くことができる「盛岡八幡宮例大祭」をはじめ、四季折々の伝統行事、お祭り行事が脈々と受け継がれている。新年を迎える初詣、盛岡八幡宮どんと祭・裸参り(1月15日)、節分祭(2月3日)と進むと、少しずつ春の息吹を感じることができる。
 春が過ぎて夏を迎えるころには、滝沢鬼越倉前神社から盛岡八幡宮まで、豪華な装束をまとった馬が行列する、チャグチャグ馬コ(6月)。そして、年の後半の安寧を祈願する、夏越大祓式・茅ノ輪神輿渡御と続く(6月下旬)。
 さんさ踊りの太鼓の音が聞こえてくる7月が過ぎ、さんさ本番、夏真っ盛りの8月初旬には、早くも盛岡八幡宮例大祭の準備が本格化する。街中の各地では山車や神輿の組立が始まるとともに、あちこちから山車のお囃子練習の太鼓や笛の音、音頭上げ練習の声が聞こえてくる。
 9月13日~16日の盛岡八幡宮例大祭で、八幡界隈は賑わいの最高潮を迎える。なかでも神輿渡御、流鏑馬、盛岡山車巡行などは、時代に合わせた変化を遂げながら、三百有余年に亘って受け継がれてきた。そして八幡宮では10月には七五三、12月1日に新嘗祭、12月15日の師走大祓式を経て、八幡界隈は新たな年を迎える準備が進んでいく。

由緒板について


 盛岡・八幡町の建物・歴史について説明する「由緒板」。地域活性化を目的としたもので、八幡かいわいの歴史について盛岡弁を交えて解説しています。

八幡町について


 盛岡八幡宮の門前町として町割されたことに由来し、「八幡町」となりました。現在は盛岡秋祭りの山車が練り歩き、ぽんぽこ市も開催され、賑わっています。